山内 俊哉



  • 金融ビッグバンの目玉「外為法」改正により、 外貨保証金取引のカバー取引で外為業務に従事。 ファンダメンタルズ、テクニカルで外為を予測。
    日経CNBC「朝エクスプレス」為替電話レポートに出演中
    日本FP協会会員(AFP)
    NPO法人日本テクニカルアナリスト協会認定会員


    【出演経験】
    テレビ東京「オープニング・ベル、為替コーナー」
    ブルームバーグTV


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2009年7月17日 (金)

7/17 本日の見通し

おはようございます。本日もよろしくお願いします。

■本日の通貨の強弱

豪ドル>円>ユーロ>ポンド>ドル>NZドル
※ ">" の左側の通貨が右側の通貨より強いことを示しています。

■本日の見通し
本日も米企業決算に翻弄される相場展開となる可能性が高いです。ただ、ルービニNY大学教授がこれまでの悲観的な見方を変更したことは、市場にとっては昨年9月のリーマン・ショックによるリセッションが底を付けたとのよい印象を与えることとなり、リスクを積極的にとる流れが加速する可能性があります。そう考えると、今後の「円高」も限定的となり、キャリートレードの再開などからの「円安」に再び向かっていくことに潜在的には繋がるのかもしれません。ただ、短期の市場では、昨日のフィラデルフィア連銀指数などを見ても楽観的になれるまでにはまだ時間がかかります。このため向こう数か月にわたって発表される経済指標を注意深く見ていく必要があります。短期的には破綻の可能性が高い大手ノンバンクの米CITの処理がどのようになるのかや、米シティ・グループの赤字の規模やバンク・オブ・アメリカやゼネラル・エレクトリック(GE)の決算内容によっての株価が上昇するようであれば、「ドル」と「円」が売られやすいと思われますが、週末を控えていることもあり、一方ではポジション調整も出やすく、上値も限られてくるのではないかと思います。

■本日の予想レンジ

Ccy Low(下) High(上)
ドル/円 93.40 94.40
ユーロ/ドル 1.4030 1.4180
ユーロ/円 131.20 133.30
ポンド/円 150.90 154.40
豪ドル/円 74.00 75.40

■テクニカル
【ドル/円】
ロウソク足の形が下にヒゲの長い陰線となったものの、引値が93.93円と5/22の安値となる93.84円でサポートされました。3/19の安値の93.53円もサポートとなりますが、これらのサポートを下抜けた場合には、7/13の安値の91.73円を試しにくる可能性が高まります。昨日昨日の高値が94.44円と15日の高値の94.45円と並んでいることから、本日これを超えられないようであれば、戻り達成との見方もできますので注意が必要です。上に抜けられれば6/5の高値の98.87円と7/13の安値の91.73円を100%としたフィボナッチの38.2%戻しの水準が94.45円となっていることから、これ(昨日の高値)を超えると50.0%戻しとなる95.30円近辺までの戻りの可能性があります。
【ユーロ/ドル】
6/3の高値の1.4337ドルと7/1の高値の1.4199ドルを結んだレジスタンスラインと6/16の安値の1.3747ドルと7/8の安値の1.3831ドルを結んだサポートラインの三角保ち合いを引値で上抜けてきました。このため、上昇が継続する可能性が高くなると思われ、これまでのレジスタンスラインの延長上となる1.4119ドル近辺がサポートとなると、明確な上昇トレンドになると思われます。ただ、週足の一目均衡表の雲の上限が1.4182ドルに位置していることから、ここがレジスタンスとして強く意識されそうです。
【ユーロ/円】
一目均衡表(日足)の基準線と21日移動平均線の132円台後半でサポートされています。ただ、ロウソク足が「トンボ」となっていることから、転換期を暗示していることから、短期的な下落となる可能性があります。本日の引値で週足の雲の下限の132.61円を維持できるようであれば、次週から上昇継続となりそうで、細かい上げ下げを見ていると、一回の上げ下げでだいたい8円から10円程度の値幅となっていることから、今回の上げが127.00円を起点とすると135円から137円近辺までがめどとなりそうで、チャート上では5/11の高値となる134.79円あたりがターゲットと思われます。

■本日の指標発表(FXミュージアムより)
7/17(金)
10:30 豪 第2四半期輸入物価指数
10:30 豪 第2四半期輸出物価指数
18:00 ユーロ圏 5月貿易収支
18:00 ユーロ圏 5月建設支出
19:00 アルムニア欧州委員講演
20:00 カナダ 6月消費者物価指数
21:00 シティ・グループ第2四半期決算
21:30 米国 6月建設許可件数
21:30 米国 6月住宅着工件数
21:30 カナダ 6月景気先行指数
~22:30 BB&T第2四半期決算
未定 ゼネラル・エレクトリック(GE)第2四半期決算
未定バンク・オブ・アメリカ(BOA)第2四半期決算

■昨日のサマリー
昨日は、東京時間に米ノンバンク大手CITへの支援の可能性が低くなったことなどから、リスク回避の「円買い」と「ドル買い」となり、ドル/円は1ドル=94円を割り込みました。また、格付け会社フィッチがNZの長期見通しを「ネガティブ」に引き下げたことで、NZドルが売られ、クロス円全般も重くなりました。その後、米JPモルガン・チェースの決算が発表され、市場予想を上回ったことや新規失業保険申請件数が予想より良かったことから、ドルは円で94円を一時回復、ユーロ/ドルは1.4055ドルから1.4166ドルまで、ユーロ/円は131.64円から133.21円までユーロが上昇しました。その後、5月の対米証券投資が流入超の予想に対し流出となったことやフィラデルフィア連銀指数が予想より悪化していたことで、米株価が下落、ドル/円は93.25円までドルが下落、ユーロ/円も131.60円までの下落となりました。その後はルービニNY大学教授が「米国のリセッションは年末までに終了へ」と発言(同教授はこれまでネガティブな発言が多かった)したことから、米株式市場が上昇したことや、米IBMや米グーグルの決算が良かったことから、じりじりと「円」と「ドル」が売られることになりました。 クローズはドル/円が93.93円、ユーロ/ドルが1.4149ドル、ユーロ/円は132.90円。

■株価(bloomberg.com)

Index 引値 前日比 (%)
日経225 9344.16 74.91 0.01
FTSE100(英) 4361.84 15.38 0.00
DAX(独) 4957.19 28.75 0.01
NYダウ(米) 8711.82 95.61 0.01
S&P500(米) 940.74 8.06 0.01
NASDAQ(米) 1885.03 22.13 0.01

■金利(FXミュージアムより)

Country 利回り 前日比
米10年債 3.57 -0.03
日本10年債 1.319 -0.010
英10年債 3.75 -0.04
独10年債 3.31 -0.05

■コモディティ価格

Commodities 引値 前日比
NY金(期近) 939.40 16.60
NY原油(期近) 61.54 2.02

■主な発言
米CIT
「短期的に政府の追加支援受けられる可能性低いと通告された」
「代替策を検討している」
中国国家統計局
「中国経済は上期に安定」
「中国経済は多くの困難と過大に直面」
「中国の景気回復の基盤は強固ではない」
「中国は既存の財政・金融政策を継続するだろう」
「今年の物価を合理的な範囲に維持したい」
「中国のGDP伸び率は潜在成長率を下回っている」
「中国は過剰生産能力のため依然物価下落圧力」
「中国は将来のインフレのリスク無視すべきでない」
「融資増加と商品コスト増が物価押し上げの可能性」
「中国の成長は失業減のための十分な雇用創出できず」
「中国の景気回復は勢いを増しつつある」
フィッチ
「ニュージーランドの長期格付け見通しを「ネガティブ」に変更」
ガイトナー米財務長官
「強いドルを支援」
「ドルは引き続き主要準備通貨にとどまる」
「ドルの世界的な役割、米国が景気回復後に財政赤字削減する必要があることを意味する」
ムーディーズ
「南アフリカ共和国の外貨建て債務の格付けを1段階引き上げ「A3」に設定した」
ルービニNY大学教授
「米国のリセッションは年末までに終了へ」

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