山内 俊哉



  • 金融ビッグバンの目玉「外為法」改正により、 外貨保証金取引のカバー取引で外為業務に従事。 ファンダメンタルズ、テクニカルで外為を予測。
    日経CNBC「朝エクスプレス」為替電話レポートに出演中
    日本FP協会会員(AFP)
    NPO法人日本テクニカルアナリスト協会認定会員


    【出演経験】
    テレビ東京「オープニング・ベル、為替コーナー」
    ブルームバーグTV


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2011年8月 7日 (日)

8/8の週の見通し -ドル下落圧力とG7の協調はどこまで-

こんばんは。昨日実家に帰ってきましたが、ちょうど旧暦の七夕でした。仙台のように派手ではありませんが、何年か前から町内をあげて飾りつけをするようになっているそうです。

■ドル/円 60分足
USDJPY ※チャートをクリックすると拡大します。

■ユーロ/ドル 60分足
EURUSD ※チャートをクリックすると拡大します。

■ユーロ/円 60分足
EURJPY ※チャートをクリックすると拡大します。

先週は米国の債務上限引き上げ問題が大詰めを迎え、ギリギリのところで米民主党と共和党が合意に至り、法案は上院、下院を通過、オバマ米大統領が署名をし成立しました。この一連の過程で、ドル/円は一時3月17日以来となる76.29円まで下落したことから、本邦政府・日銀による介入の可能性が高まり、日経新聞電子版で報じられ、8月4日(木)の午前10時頃、本年3月18日以来の円売り介入に踏み切り、ドル/円は一時80.23円まで上昇したものの、木曜日に行われたECB理事会後のトリシェECB総裁が「景気の見通しに関して不確実性が高まっている」と発言したことから、NYダウが512ドル安と大幅下落、欧州の株価、新興国の株価も下落し、翌金曜日もアジア株などが大幅に下落しました。このため、約4兆5千億円の円売り介入の効果は1日で半減、米雇用統計も市場予想より上振れしたものの78円台前半でクローズしました。ユーロは米国の債務上限問題が決着したことで1.44ドル台から1.41ドル台まで下落しましたが、スイス国立銀行(SNB)が緊急利下げを行い、政策金利の誘導目標をゼロ近傍まで引き下げたことで、1.43ドル台まで戻しました。ただ、木曜日の株価急落で、1.4056ドルまで再び下落、週末はNYダウが反発したことで1.43ドル手前まで戻しました。

他の通貨では、豪ドルが2日の金融政策で、政策金利を据え置いたことに加え、豪準備銀行の声明で「世界の不確実さで金利維持が鮮明」としたことで、豪ドルが下落、その後はリスク回避の動きから豪ドルが売られ、7営業日連続下落で81.39円の安値を付けました。

通貨別では円が欧州通貨に対して下落した週となりました。また、ドルはスイスフランに対して下落した以外は主要通貨に対して上昇しています。

■週間騰落率(JPY)
JPY ※グラフをクリックすると拡大します。 ■週間騰落率(USD)
USD ※グラフをクリックすると拡大します。

■今週の見通し
週末のマーケット終了後に米格付け会社S&Pが米国債の長期格付けを「AA+」に最上級の「AAA」から1段階引き下げました。引き下げ後、すぐに米FRBは「米財務省証券と政府機関債のリスクウエートに変更はないと指摘」と声明を発表、週末にイタリアのベルルスコーニ首相が週末にG7財務相会議の開催を要請、フランスの支持を求めていたこともあり、本日7日にG7電話会談が行われ、「市場の混乱を回避させるため一致して協力することで合意」、8日に再協議を行う予定であることから、週明け8日の市場を見て、市場の混乱が収まらないようであれば、協調して行動(ドル買い介入を含む)することで一致した可能性もあります。特に週明けの日本市場では、ドルが下落した場合には、日本が介入を行い、G7がこれを支持する声明を発表するなどの可能性が考えられます。ただ、これまでの新聞、TVの報道を見ている限り、不安心理のほうが大きいことから、シドニー・ウエリントン市場では市場の参加者が少ないところで一時的にドル安が進むことも考えられます。

また、米国の長期格付けが引き下げられたことで、中国の次に米国債を保有している日本の円が継続的に買われるのか疑問があります。更に、今回格下げを行ったのがS&Pであり、フィッチも格下げを行う可能性があるもののムーディーズは「AAA」を維持するとしていることからジレンマを抱えながらも米国債を保有するということも起こりえますし、「AAA」の仏や英、ドイツなども格下げされる可能性があります。また、米国債の長期格付けが1段階引き下げられたからと言って、米国債がデフォルトするわけでもありませんので、市場の不安心理がこの休み中にどこまで解消されるかが焦点です。

もし、この格下げの影響が限定的もしくは、G7が協調して対策を行いドルの下落が食い止められた場合には、週末の米国の小売売上高やミシガン大学消費者信頼感指数などの米国の経済指標が焦点となると思いますが、ドル安のバイアスは当面続くと思います。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下)   High(上)
ドル/円 75.00 79.70
ユーロ/ドル 1.3950 1.4500
ユーロ/円 109.60 113.20
ポンド/円 124.90 130.80
豪ドル/円 80.60 84.50
NZドル/円 64.10 67.00
南アランド/円 11.20 11.50

■日、週、月、年騰落データ Rate ※表をクリックすると拡大します。

■注目イベント
8/8(月)
・ 08:50 日本 6月 国際収支・経常収支
・ 08:50 日本 6月 国際収支・貿易収支
・ 14:00 日本 7月 景気ウオッチャー調査-現状判断DI
・ 14:45 スイス 7月 失業率
8/9(火)
・ 08:01 英国 7月 英小売連合(BRC)小売売上高調査 前年同月比
・ 08:01 英国 7月 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
・ 08:50 日本 7月 マネーストックM2 前年同月比
・ 10:30 豪ドル 7月 NAB企業景況感指数
・ 10:30 豪ドル 6月 住宅ローン件数 前月比
・ 14:00 日本 7月 消費者態度指数・一般世帯
・ 14:45 スイス 7月 スイスSECO消費者信頼感指数
・ 15:00 ドイツ 6月 経常収支
・ 15:00 ドイツ 6月 貿易収支
・ 17:30 英国 6月 鉱工業生産指数 前月比
・ 17:30 英国 6月 製造業生産指数 前月比
・ 17:30 英国 6月 貿易収支
・ 21:15 カナダ 7月 住宅着工件数
・ 21:30 米国 4-6月期 四半期非農業部門労働生産性・速報値 前期比
03:15 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
8/10(水)
・ 08:50 日本 6月 第三次産業活動指数 前月比
・ 08:50 日本 7月 国内企業物価指数 前月比
・ 08:50 日本 7月 国内企業物価指数 前年同月比
・ 08:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
・ 15:00 ドイツ 7月 消費者物価指数(CPI、改定値) 前月比
18:30 英国 英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
・ 20:00 米国 MBA住宅ローン申請指数 前週比
・ 23:00 米国 6月 卸売在庫 前月比
・ 03:00 米国 7月 月次財政収支
8/11(木)
08:50 日本 6月 機械受注 前月比
10:30 豪ドル 7月 新規雇用者数
10:30 豪ドル 7月 失業率
・ 15:00 ドイツ 7月 卸売物価指数(WPI) 前月比
・ 17:00 ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)月報
・ 21:30 カナダ 6月 新築住宅価格指数 前月比
・ 21:30 カナダ 6月 貿易収支
・ 21:30 米国 前週分 新規失業保険申請件数
・ 21:30 米国 6月 貿易収支
8/12(金)
・ 13:30 日本 6月 鉱工業生産・確報値 前月比
・ 18:00 ユーロ圏 6月 鉱工業生産 前月比
21:30 米国 7月 小売売上高 前月比
22:55 米国 8月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値
・ 23:00 米国 6月 企業在庫 前月比
経済指標の詳細はFXmuseumのFXカレンダーを参照してください。

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    ■ドル円など主要通貨のスプレッド縮小



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